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14日ニュージーランド議会にて、突然声を荒げ、法案を引き裂く議員。
周りの議員掛け声に合わせてハカを踊り、議会が一時中断となった。
なぜそのようなことが起きたのか、その背景について今回は解説します!
ニュージーランド議会で「ハカ抗議」が話題に
ニュージーランド議会で先住民マオリ族の権利に関する法案が審議される中、議員たちが突如「ハカ」を踊り始め、議会が一時中断される事態となりました。
この出来事がSNS上で大きな注目を集めています。
問題の発端:ワイタンギ条約の解釈をめぐる法案
今回の議論の焦点となったのは、1840年にマオリ族の族長とイギリス王室との間で締結された「ワイタンギ条約」です。
この条約は、マオリ族が有する土地や文化を守るための協定として知られていますが、今回の法案はその解釈を見直すものでした。
しかし、マオリ族の権利を制限する可能性があるとして、マオリ党を中心に強い反発を招きました。
ハカで抗議した議員たち
特に注目を集めたのは、ニュージーランドの最年少国会議員であるハナ・ラフィティ議員が先導した「ハカ抗議」です。
「ハカ」とは、マオリ族に伝わる伝統的な踊りで、儀式や戦闘に臨む際に披露されるもの。
今回の議会では、マオリ族の権利を守るための結束を示し、この法案への強い反対を表明する意味が込められていたといいます。
ハカが始まると、議場内は一時混乱し、審議は中断されましたが、その後、法案は可決されました。
国民の反応とSNSでの広がり
法案可決後の15日には、約10,000人規模のデモ行進が行われ、国内外で抗議の声が相次いでいます。
また、SNS上ではハカを踊る議員たちの映像が広まり、
「なんて大迫力で力強いんだ!」
「ぜひ勝ってくれマオリ族ファイヤー!」
「ハカを見るたびに感動する」
などなど多くの人が応援のコメントを寄せています。
さらに、「ハカとは何か」を解説する投稿や、ハカのリアクション動画も「TikTok」や「X」などの多くのSNSでシェアされており、この出来事が世界中の注目を集めています。
ハカ抗議が示すメッセージ
今回のハカ抗議は、マオリ族の伝統文化と権利を守る強い意志を象徴するものでした。
法案審議において、こうした伝統的な手法を通じて声を上げる姿は、議会や社会全体に深いインパクトを与えました。
ニュージーランドの議会では今後もワイタンギ条約の解釈やマオリ族の権利をめぐる議論が続くとみられます。
世界中が注目する中、どのような結論が導き出されるのか、目が離せません。